沸かせば沸かすほどいい、という「まやかし」。1/2

 

今日は美味しい紅茶をいれるための「お湯」のオハナシ。

 

美味しい紅茶をいれるのに使う「お湯」。
「どんなお湯」がいいと思いますか?


「紅茶に使うお湯はグラグラの熱湯がいいんでしょ?」
「なんなら、沸かせば沸かすほどいいんちゃうのん?」

なーーーんて思ったそこのアナタ!
それ・・・(はい、ご一緒に)

合っているけど大間違いです

 

美味しい紅茶をいれる、つまり抽出するためのお湯に必要なコトは2つあります。

まず1つ目は、空気

ジャンピング って聞いたコト、ありますか?
茶葉をお湯で抽出する際に起こる、茶葉の上下運動をそう呼びます。

 

この上下運動、もちろん茶葉が自発的にジャンプしているワケではありません。(当たり前)

熱の対流によって茶葉がティーポットの中で上がったり下がったりするんです。


「ジャンピング」するコトで、茶葉それぞれがあますところなくお湯に触れ、抽出が進みます。
つまり、茶葉にしてみたら(あ、茶葉の立場に立って読んでください)

自分の実力(=美味しさ)をあますところなく発揮するためには「ジャンピングしたい」んです。

そしてこの「ジャンピング」がうまいコトいくためには、お湯の中に空気が十分に含まれている必要があります。

だから、「空気」は美味しい紅茶には不可欠なんです。

 

 

2つ目は、沸騰したお湯であるコト

 

茶葉を「ジャンピング」させるためには「空気」だけでは不十分。

しっかりと沸騰したお湯、きちんと沸いた熱湯である必要があります。

 

 

冒頭の「合っているけど大間違い」に戻ります。

「紅茶に使うお湯はグラグラの熱湯がいいんでしょ?」
 →はい、ココまではあっています。


「なんなら、沸かせば沸かすほどいいんちゃうのん?」
 →でも、ココからがいただけません。

 

水の沸点は100℃ですよね。そして、100℃からはあがらない。

 

100℃に到達してからも沸かし続けたらどうなるでしょう。
そう、沸きっぱなしです。
水面は、グラグラボコボコ、大きなが発生してははじけている状態。


この空気ですよね。
つまりはじけるたびに、空気がお湯から逃げていってしまっているんです。


というワケで「沸かすほどよい」は ✖ なんです。

 

まとめると、美味しい紅茶をいれるために必要なのは
汲みたての水道水を使い、完全に沸騰した沸かしたてのお湯 になります。

 

・・・あれ?

条件増えましたね(笑)そう、「汲みたての水道水」ってのが。

 

長くなりましたので、続きは次の記事で。